なぎさ団地
三丁目の中ほど、西側のエリア。東西を貫く歩道を軸にして中層・高層の建物がほぼ対称に配置されています。1983年入居開始。全12棟404戸。
なぎさ団地の出入口2箇所には太陽と月が刻まれた「ゲート」、中央広場には日時計のモニュメントが設置されています。どちらも彫刻家・吉田誠氏によるもの。
3丁目地図の水色部分がなぎさ団地
7街区の紫印がゲート。オレンジが日時計(色部分はいずれも当方が加えたものです)
ゲートは照明にもなり、昼間とは違った趣きに。
吉田氏は横須賀三笠公園の「音楽噴水」の作者でもあり、ゲートと同じ星座模様を見ることができます。
外周道路に面して4棟の高層棟が並びます。白が際立つ14階建てと、
三角屋根の9階建て。
1号棟は渡り廊下で6階建てと連結。途中で45度折れ曲がる珍しいかたちです。
高層棟のエントランスには、海をモチーフにしたモザイク画が。
団地の内側に入ると、4階建ての三角屋根が広がります。
敷地内は緑が多くゆったりとした雰囲気。所々に作られた公園には、ちょっと変わった形の遊具も。そして駐輪場の屋根のターコイズブルーが目を引きます。
1丁目は駐車場の数を抑えて設計されましたが(『ブラウンハイム』参照)、3丁目開発に至る過程で「昼は広場・夜は駐車場」という空間創りへ構想が変化していきました。
集会所はちょっとしたホールのような部屋も備えたつくり。自治会イベントだけでなく、母子向けの集いなどにも利用されています。TBSラジオの出張収録が行われたことも。
なぎさ団地では、住人、特に子どもたちのためのイベントに精力的に取り組んでいて、7月の「なぎさ祭り」は広場を使っての大きな催しになります。
小動物ふれあいコーナーやロードトレインなど、一自治会とは思えない規模。30周年(2014年)など節目の年は、さらに盛大なプログラムを組んだといいます。
これまでなぎさ団地内だけで行っていた子ども神輿も、2017年から周囲の自治会へ参加者を募り、共同で行うようになったとのこと。
秋はコンサート、冬はバルーンアートのゲストを招いてのクリスマス会を企画。なぎさ団地の住人に加え、並木以外の子・孫世代が遊びに来て楽しみ、その後三世代で団欒する機会になってもらえたら…という狙いもあるのだそう。
集会所脇に植えられたモミの木は、毎年クリスマスの時期になると一旦掘り起こして鉢に植え替え、室内で装飾を楽しむという徹底ぶり。
その背後では、仕事内容を簡略化するなど役員に負担がかからないよう配慮され、「大変だった」という声は聞かないといいます。
他の街区と同様に高齢化問題を抱えながらも、自治会を挙げて地域活性化や少子化対策に取り組んでいる様子。並木の1つのモデルケースとして、この先注目されていくことと思います。
参考にさせて頂いたサイト
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