金沢並木三和プラザ
1999年7月竣工。1棟・全41戸(管理人室を含む)。
金沢シーサイドタウン完成後20年近く経ってから建てられた、並木の中では珍しいケースの一つです。元はフレンド第二幼稚園。
新築分譲時のパンフレット。
並木地区を「自然と都市機能の調和を図った街づくりが進められている」と紹介。
エントランス内、管理人室。
住民の方が定期的にフラワーアレンジメントを飾ってくださるそう。
JS(日本総合住生活株式会社)等による管理対象の戸数に満たないため、派遣の管理人さんがお一人で清掃業務を行っています。受付には常時清掃中の札が。「不在でも敷地内のどこかで掃除していますよ」とのこと。
竣工当時まだ一般的ではなかった宅配ボックスを、いち早く設置。
宅配ボックス・郵便受けは背面にも扉が付いており、住民は自動ドアでエントランスに出ることなく、建物内から荷物を取り出すことが出来ます。
敷地内には三段機械式駐車場を備え、戸数を上回る42台分を設けています。
駐輪場は建物の裏手、歩道側に。人と車の出入口を明確に分けることで、安全を確保。特にこの歩道は並木中学校・第四小学校へ繋がるので、子どもたちは車の動線に入らずに通学することができます。
建設時に植栽も一新。周囲と比べて若い街路樹が目立ちます。
生垣の内側は専用庭スペース。
建物裏の桜は、フレンド第二幼稚園の名残。
花の時期には三和プラザ内外の人の目を楽しませてくれます。
赤い部分が金沢並木三和プラザ(赤色は執筆者が追加したもの)、
3丁目6街区3~8はシーハイム金沢。
全体の戸数が少ないため、当初は周囲の自治会へ加入を希望したものの、補助金の関係で難しく新たに自治会を立ち上げることに。住民間での話し合いを経て、発足に約10年を要しました。
並木唯一の後発の自治会ながら、サマーフェスタや連合自治会主催グラウンドゴルフ大会など、地域交流の場に積極的に参加。また、三和プラザ内でも、夏祭りや餅つき大会を行っています。お隣のなぎさ団地のお祭りに参加する方も。
ただ、並木内の他の自治会と同様、イベント参加者が固定化され偏りがあることが悩みだそう。参加率を挙げられるような内容、住民の意識の高揚を考えていきたいと、自治会で話し合いが持たれています。
並木の中では比較的新しいとはいえ、2012年には一度目の大規模修繕も行いました。
周囲とは築・約20年差
建物の雰囲気は当然異なりますが、傾斜屋根を設けるなど景観への配慮を感じます
当記事作成に当たり、現自治会長(2017年度)へお話を伺いました。
「なぜ並木を住まいに選んだのですか」という問いに対し、「緑が多く、街並みが美しく、自然環境が良い事が一番の理由です」との言葉の後、「自治会活動に参加して思うのは、並木は自治会活動が盛んで、みんなで街を良くしていこうという意識が高い事です」とコメントを頂きました。
ニュータウン内の世代交代・建物の老朽化などの課題を前に、変わり方の1つを示してくれる自治会。並木の街の一部として、今後その存在が更に活かされることに期待しています。
参考文献
フレンド幼稚園創立30周年記念誌
ヨコハマ金沢並木三和プラザパンフレット(三和ホーム株式会社発行)
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